
代官山T-SITEでは、2025年7月11日から8月31日までのあいだ、「SUMMER VACATION 2025 “WAVES”」と題した全館フェアが開催されています。
このフェアのビジュアルと空間演出を手がけたのは、グラフィックデザイナー・大原大次郎さん。
言葉の波、形の波
タイポグラフィや文字表現を軸に、音楽・詩・身体感覚と交差する作品を数多く生み出してきた大原さん。
今回のフェアでは、“WAVES(波)”というキーワードをもとに、言葉の余白やリズムのようなものが視覚のかたちをとって表れています。
メインビジュアルに描かれた、独特なうねりと余韻をもった“波”。これはただの風景や装飾ではなく、見る人の中にある「夏の記憶」や「手ざわり」とゆっくり響き合っていく存在です。


見る・歩く・感じる
本フェアでは、作り手と土地の背景に触れる「手土産市」(8月4日~17日)をはじめ、
ボタニカルアート、韓国イラスト、クラフトジン、メキシカン雑貨など、多様なテーマのポップアップが点在。
それぞれのブースを巡る時間も、大原さんのビジュアルに導かれていくような静かな流れがあります。
デザインが単なる装飾を超えて、「体験」や「記憶」にまで触れること。
この夏の代官山T-SITEは、そのようなデザインの在り方に出会える、ひとつの風景になっています。