畑を耕すようにデザインの事を考えるデザイナーのためのマガジンPeeji(ペエジ)。

2014.7.7

ジャック・タチ プレイタイム ミッドセンチュリーデザインの宝箱


イメージフォーラムでのジャック・タチ映画祭で、総制作費1093億円とも言われているジャックタチ史上最大作プレイタイムを上映していたのでいい機会なので観てきました。

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大きなあらすじと呼べるような内容といえばジャック・タチ演じるユロがアメリカ人旅行者のバーバラと出会いほんのりした恋に落ちるぐらい。

あとはひたすら美しいミッドセンチュリーモダンのデザインで彩られたセットとタチ特有の風刺が効いたユーモアを楽しむだけの映画です。

これだけ書くと内容の薄いおしゃれ映画のような気がしますが、実際そうではなく冒頭バーバラが団体旅行者の一人としてパリに降り立つシーンから複雑に切り出された人間模様の連続は、タチ特有のユーモアとエスプリ、風刺に満ちていて当時のフランスから見たアメリカへの憧憬、近未来への期待感、システム化されていく社会への皮肉、1960年代すでにグローバル化が始まる社会への警笛、フランスへの愛などが多くの感情が垣間見えます。

playtime_02内容もあなどれませんがやはり個人的には博覧会場の適度なデザイン感や随所に出てくるモダニズム建築達を眺めているだけで幸せな気分になれましたし、デザインとはなにかを考えている自分への答えの一端がそこにあるような気さえしました。

playtime_03とはいえ難しい事は抜きにひたすら笑える映画でした、物語終盤見た目的にも物語的にもめちゃくちゃになっていく様はフェリーニのオーケストラリハーサルを思い出させましたし、混沌の後の穏やかな夜明けはタチ映画の安心感があり最初から最後まで飽きさせない良作でした。

ミッドセンチュリーデザイン好きにはたまらない映画ですので是非。

プレイタイム ( 新世紀修復版 ) [DVD]


縞模様の歴史

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