畑を耕すようにデザインの事を考えるデザイナーのためのマガジンPeeji(ペエジ)。

2013.8.27

書体へのマニアへの誘い helvetica book


helveticaデザインをするしないにかかわらず知っている人が多いであろう書体ヘルベチカ、なんとなく知っているようで実は知らなかったり、ヘルベチカだと思っていた書体が実はヘルベチカじゃなかったり(Neue grafikの表紙がヘルベチカだと思っていた、自分が未熟なだけですすいません)といろいろなことに気が付かせてくれる本書。
大きく3章に分かれヘルベチカの成り立ちから文字の構成要素の解説から始まりますが興味深いのは類似書体であるアクチデンツグロテスクやユニバース等とのタイプフェイスの詳細な比較をしている箇所です。

フォントを選ぶ際、ヘルベチカに似ているとはいえ直感的にアクチデンツグロテスクなどを本文で使用することはありません、とくに日本語で文字を組む際和文と欧文を組み合わせて組む事が多いですが、現在MACで使えるヒラギノなどの和文書体とアクチデンツグロテスクなどの無骨な欧文はどうしても一緒に組むと違和感があります。

なぜそう感じるのかを一つ一つの文字をみながら比較・検証する機会を持つことはなかなか難しいしやったことはなかったのですが、本章ではヘルベチカ、ユニバース、アクチデンツグロテスク、そしてハースユニカとヘルベチカと近い関係いある4書体を細かい部分まで比較・検証しています。

タイプフェイスに関しては縦ストロークと横ストローク時の線幅を%で比較していたり、 それぞれの書体のエックスハイト、アセンダー、ディセンダーの比率とその差を比較、本文組の例も合わせて非常に分かりやすく解説してくれています。

この本を読むとアクチデンツグロテスクがなぜ本文組すると違和感があるのかわかります。また書体のバランスとしてはユニバースがもっとも良いのだろうという印象を受けますし、可読性なども明らかに高く感じます。
ただ機能性だけで語れないのが書体の面白いところで、それだけ比較されても個人的にはやっぱりヘルベチカとアクチデンツグロテスクを使い続けるだろうななどと思ってしまいました。

その差がどこにあるのかはわかりませんが、未だに企業のロゴやあらゆる広告などでヘルベチカが使われ続けている事は一つのヒントなのでしょう。

完璧なプロポーションを持つものより少しいびつなものに惹かれてしまう、そんな人間のもつ嗜好の一端に書体を通して触れることが出来る良書です。

The Helvetica Book ヘルベチカの本


縞模様の歴史

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