畑を耕すようにデザインの事を考えるデザイナーのためのマガジンPeeji(ペエジ)。

2017.2.26

【レポート】FONTPLUS DAYセミナー Vol. 7[欧文フォントの読み方] たづがね角ゴシック


少し遅くなりましたが、先日いつも良質のセミナーをご提供してくださるFONTPLUS DAY Vol.7に行ってきましたのでレポートです。

何と今回の講師はあのアドリアン・フルティガーなどとも仕事をされていたタイプディレクターの小林章さん。
かねてから小林さんの本を通じてフォントや文字組に関して勉強させてもらっているデザイナーの端くれの一人ですので今回速攻で申し込みました。

たづがね角ゴシック

※現在小林さんが所属されているMonotypeのパンフレット。

今回のセミナーは2部構成となっていました、前半は小林さんが現在お住いのドイツの文化を通して日本とドイツの文化の違い、ひいてはフォントというかフォントを通じて情報を伝える時そこには必ず文化的なバックグラウンドが関係してくることの解説。

そして後半は小林さんが現在所属されているモノタイプ社が初めて開発した日本語書体「たづがね角ゴシック」の紹介となっていました。

【前半】文化の違いとフォントカルチャー

ドイツで受けたカルチャーショックの話からスタート、割と衝撃的だったのはケーキや料理にフォークが刺さって提供される話。
後ろの席だったので写真が見づらくて申し訳ないですがこのビジュアルかなりショッキングじゃないですか。
ドイツケーキにフォークが刺さっている

そして日本人の感覚だとありえないことがドイツでは普通にあるということをプレゼンテーションされた後に、今度はフランスでフランス人が組んだ日本語の文字組を紹介、写真がないのですが例えて書くなら、

私はこの
間、家でコーヒーを
、飲み
ました。

のような文字組。

日本人が持っている文化と他国の文化が根本的な感覚でどう違うのかという話から、文字組の基本的な背景も国によって違うということを理解した後、いよいよ日本人が組んだ欧文の文字組をみながら欧文組版のありがちな間違いやルールなどのお話に入ります。

いろいろためになるお話があったのですが、個人的に一番勘違いしていたのは、欧文の中で日本語の単語や固有名詞などを表す時、全て大文字で表現してしまうことがありますが、実はそれは文中で突然大声になるようなものだという話、それが公共交通機関などでも普通に見られるということ、例えば駅の外国人向け英文サインの文中で京都という地名を表す時大概「Kyoto」ではなく「KYOTO」と表記されていたりすることがあります。

カルチャーショックのお話から、シームレスにフォントのカルチャーショックにつながるプレゼンテーションにも感動してしまいました。

【後半】たづがね角ゴシック 輪郭を強調したフォント

小林さんのお話が終わって後半はたづがね角ゴシック
の紹介です、講師はデザイナーの山田和寛さんにバトンタッチ。

たづがね角ゴシック

たづがね角ゴシックに関してはHPを見ていただくと解説が書いてあるのであまりここでの説明も必要ない感じるのですが、フォントの輪郭を強調して視認性を上げるという説明は納得感がありました。

たづがね角ゴシック

このパンフレット右側のひらがなを見ていただくとわかるのですが文字のプロポーションで輪郭に変化をつけているのがわかります。

ちなみにたづがね角ゴシックはFrutigerに合う日本語書体というコンセプトで作られているということで従属欧文はFrutigerです。

たづがね角ゴシック

山田さんはもともとグラフィックデザイナーだったそうで、パンフレットや使用例などを眺めていても色使いや文字のバランスがさすがに絶妙でしたし、文字を流し込んだときの文字組にはかなりこだわられているということで使うのが楽しみになるような書体でした。

最後はいつものように「TYPOGRAPHY」や小林さんの書籍がプレゼントになったじゃんけん大会がありましたがいつものように初戦敗退、一度ぐらい勝って本をゲットしてみたいです。

プレゼントはゲットなくても無料でいつもためになるセミナーを開催してくださるソフトバンク・テクノロジーさんには感謝です。

フォントのふしぎ 小林章


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