ブランド、ロゴ、店舗、本、UIUXをデザインするアートディレクター。 文字を使ったデザイン得意です。デザインに関連するあれこれをお知らせします。

2016.10.2

新発売されるラジカセに見る プロセス重視型社会


音楽を聴くという行為がyoutubeで再生ボタンをクリックするということと同義となる現代、文字通りカセットテープ再生するラジカセを作るクラウドファンディングがスタートしました。



https://www.makuake.com/project/myway/

音楽不況

よくCDが売れなくなったなどと言います、調べると確かにシングルは1997年の1億6782万7000枚、アルバムは1998年の3億291万3000枚をピークにして減少の一途をたどっています。

ここで一つ面白いのはCDのシングルは2009年に4489万7000枚まで減少したもののシングルトラックのダウンロードは1億8540万7000本まで増加し総量は増えているのに対し、CDのアルバムは2011年に1億3416万4000枚まで落ち込み、2013年のデータですがダウンロード数はたったの657万3000本しかありません。

つまりアルバムで音楽を聴くという文化が減り、好きな曲を集めて消費するというスタイルに変容してるということです。

なぜラジカセなのか

そんなワンタップで何でも自由に楽しみ方を作れる世界、もっと言えばyoutubeのミックスリストにjazzがあった時チャーリー・パーカーが演奏したConfirmationも、どこかの名もないjazzバンドが演奏したConfirmationも同じリストに入り「聴く」という行為の中で同じレベルで楽しまれているような世の中でなぜラジカセなんて不自由な再生装置が発売されるのか。

myway

そもそもみなさんラジカセというものをご存知でしょうか、ラジカセはラジオとカセットテープの再生機が一つになった機械で、特に今回注目されるのはカセットテープの再生機能です。

カセットテープの視聴方法は再生オンリー、曲送りなどありません(昔一部再生機で音の空白を検知して曲送りできるものもありました)、カセットに入る最後の曲が聴きたいと思ったら早送りするかがんばって最後まで聴くしかないです。
ただそれがいい、それがいいのかもしれません。僕はいつもiPhoneで音楽を聴くとき何を聴こうか迷ったりするのですが、結局一番多いのは適当に編集したものをランダムで流す、です。

そこには音楽に対する熱意がなく、とりあえず鳴ってればいいになりがちか、はまっている数曲をひたすらリピするで単調きわまりないです。しかしカセットテープだと最初にまず編集するの時非常に頭を使います、なぜなら曲の構成だけでなくカセットテープは片面に入る時間が決まっているので時間も計算しないといけないからです。うっかり片面2分でも余らそうものなら音楽の間に変な空白が出来てしまうのです。



ラジカセがしてくれることと

ラジカセがしてくれることと書きましたがラジカセがしてくれることというよりラジカセは何もしてくれなくて、その不自由さが一つの型を作ってくれるのだと思います。

カセットテープも音楽を楽しむ人々の間でじわじわと人気が出てくる中始まったクラウドファンディング、このラジカセはラジカセの焼き直しというだけでなく魅力的なデザイン、モノラルスピーカーやガチャッという再生ボタンなどラジカセというポジションにこだわったガジェットになっているようです。

AIが作る世界

AIの開発が進みgoogle analyticsの解析をAIが行なうAIアナリストというサービスが始まったり、英語ですがブログ記事を自動生成するサービスが始まるなど人がやるべき仕事が奪われていく社会、間違いなくソフトベースで完結するウェブデザインやエンジニアリングの世界こそ早々に人間の仕事への関与の仕方は変わってくると思います。

AIアナリスト

人間にしか出来ない事

そんな世の中だからこそ人間にしか出来ない事を人間がやるべきで、それは純粋に「物事を楽しむ」という事だと思います。

極端な話AIは美味しいお店の情報を集めたり、データに基づくレコメンドは出来るかもしれませんが「ご飯を食べて美味しいと感じる」事は出来ません。またご飯を食べるという行為には食事の準備やお店を予約したり場合によってはドレスアップするなど面倒な事が多々ありますが、それを代行するのではなくプロセスを楽しむ事がお金になる世界が間違いなくきます。

そんな世の中が来た時何をすればいいのかわからない自分ではなく好きなことを追求できる自分であり続けたいですね。

ラジカセ for フューチャー: 新たに根付くラジカセ・カセット文化の潮流


縞模様の歴史

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