2016.7.18
【読感】世界で勝てるブランディングカンパニー インナーブランディングの重要性
最近メインの仕事がブランディングということもあり以前よりもブランディング関係の本を読むことが多かったのですが、ロジカルにブランディングに関して説明してくれる本を読む中で、なんとなく箸休めになり2時間程度で読めてしまうもののツボを得たヒントが入っているのが本書です。
この本は人事コンサルとブランディングなどを手がけるイマジナの代表関野吉記さんと奥山由美子さんが、良品計画の松井忠三、株式会社りらくの竹之内会長などにインタビューしたものをまとめたものです。
インナーブランディングの重要性と実践談
面白いのは前述した一度は耳にしたことがある2社のような有名企業だけでなく、築地仲卸のヤマセ村清、武蔵境自動車教習所など普段あまり親しみのない会社ですが今ブランディングに取り組んでいく成長過程の会社や、ブランディングという言葉で連想されるスタイリッシュさとは別の本当の意味でのブランディグ、インナーブランディングに成功した事例を取り上げているところ。
「インナーブランディング=社員の意識向上と目線の統一化」に着手しようと思った時ハードルになるのはその会社の事業のどの要素がインナーブランディングに関係しているのかを洗い出していく作業が必要になっていきます、そしてその要素がもともと自分達が大切にしているものでない場合があるという話が本書で考えさせられるポイントです。
仔細に書くのは本を読んでいただきたいので控えますが、例えば武蔵境自動車教習所の場合、ゴールは顧客の満足度を上げることにありましたが、そこには同じぐらいのレベルで働いている従業員が働く喜びを感じられる場所にする必要があった。
代表の髙橋勇さんの社員に対する熱い思いと、顧客満足という実感があってこそ生まれた良いスパイラルですが、目の前の経営だけを見ていたのでは意外とたどり着けないゴールだと思います。
お客様を満足させることが社員の喜びになりそれがインナーブランディングにつながる、経営のやるべきことは社員がその方向に走り出せば必ずお客様が確実に喜んでくれることを示すこと。
ブランディングに取り組んでおられる方は是非一度目を通してみてください。
世界で勝てるブランディングカンパニー―――ブランド力でマネジメントを強化する日本企業の挑戦

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