2016.6.5
国立西洋美術館 世界遺産認定へ コルビュジエの無限成長美術館 コルビュジエさんのつくりたかった美術館
デザイナー、アーティストの中で最も敬愛する人物の一人であるル・コルビュジエの日本唯一の建築物「国立西洋美術館」がイコモスにより世界遺産への登録勧告されました。
コルビュジエに関しては黄金比に関しても書いたことがあるのでご参考までに。
デザインと黄金比
国立西洋美術館は設計をル・コルビュジエ、実施設計・監理に前川國男、坂倉準三、吉阪隆正が協力して完成した日本唯一のコルビュジエ建築です。
今回はその国立西洋美術館がどのように作られ、コルビュジエが目指していたことが非常によくまとめられている絵本仕立ての書籍、「コルビュジエさんのつくりたかった美術館」をご紹介します。
無限成長美術館
国立西洋美術館は無限成長美術館のコンセプトを元に作られました。
展示室のらせん状の構造を持ち所蔵品が増えても増設されながら発展していくことを念頭に置いています。
さらに「美術館」、不思議の箱と呼ばれる「劇場」、「企画展示室」の3つの建物で一つの表現になるよう設計されたコルビュジエのビジョンが明確に表現された美術館です。
3つのうち実現したのは美術館だけでしたが、弟子の前川國男がコルビュジエの意志を継ぎ、設計した東京文化会館と有機的なつながりをもたせることで一つの美術館だけにとどまらず文化の中心に存在するコアのような役割を持っています。
書いてある内容はとても専門的でありながら、親しみやすい絵柄とさらっとと読めてしまうボリューム感です。世界遺産への登録前に目を通していただくとより楽しんでいただける良書です。
コルビュジエさんのつくりたかった美術館

関連記事

欧文文字詰め 超入門編 ツメツメとアキアキ
デザイン=文字を組むというのが仕事の9割を占めています、文字詰めもただ詰めれば良いのではなく使いたい場所にあった文字詰めをしなければいけません、自分がデザインをする時どのようなプロセスで文字詰めをして

三宅純 BLUE NOTE
パリ在住でピナ・バウシュ、ヴィムヴェンダーストの共作で知られ、リオオリンピック閉会式での君が代のアレンジをしたことで知られる三宅純がBLUE NOTEで来日公演するらしいです。

WASARA 紙の食器たち
紙の食器というと安っぽくパーティなどの取り皿で仕方なく使うというイメージがありますが、WASARAの紙皿とバンブーのカトラリーたちは、陶器とも違うやわらかい曲線と手触りをもつ新しい食器の世界を打ち出し

やりたいことをやるビジネスモデル―PASS THE BATONの軌跡 遠山正道
やりたいことはあるけどビジネスの仕方がわからない人は読まなくても大丈夫、ビジネスをしたいけどやりたいことがわからない人に読んで欲しいという一文から始まる本書は、ビジネモデルという言葉が入る書籍タイトル

無印良品と明和電機をくらべた展 ナンセンス計測のこころみ
アノニマスな物作りがモットーな無印良品の製品と、キャラ立ちまくりの明和電機の製品を比べる展示が有楽町ATELIER MUJIにて本日より開催です。