2016.5.29
【レビュー】Fontplus 丸明オールドの片岡朗さんと副田高行さんのいい話。
前回、フォントワークスの書体デザイナー藤田重信さんで非常に楽しませていただいたFONTPLUS DYA vol.3に行ってきました。
今回は2部構成で前半は砧書体製作所の書体設計家であの丸明オールドの生みの親片岡朗さんのフォントのお話、後半は広告デザイナーの副田高行さんがご自分の広告を紹介するというお話。
前半片岡朗さん、丸明朝体の成り立ちなど
前半の片岡さんのお話では丸明の成り立ちを中心にお話いただきました、丸明の「丸」の意味がフォントのエレメントに丸を使われているからこと(不勉強ながら知りませんでした)や、秀英体からの影響、さらに印刷された文字の「にじみ」の再現など前回のFontplusの藤田さんのお話にも通じるものがあり大変興味深かったのですが、参加者に配られた書体見本の冊子がとても素晴らしくて、これをいただいただけで参加した甲斐があったなという感じでした。
書体見本一覧、白に書体を表すエレメントなどが配置されています。
背表紙はこんな感じ。
総合見本帖と山本庵書体。
丸明朝体と丸々ゴシック。
筆書体とiroha gothic。
そして色飛びしちゃってますが、今回一番興味を惹かれた「花」。
「花」書体見本帖の中身、細い書体で大きい文字を表現できる、重ねる文字組みなど新しいチャレンジが楽しめます。
見づらくてすいませんが見てるだけでどきどきする書体です。
日本語フォント新しい可能性にも触れられる書体のお話でした。
後半副田高行さん、広告の作り方と話し方
さらに後半、副田さんのお話はひたすらご自分の作品を解説されているのですがバリバリのアートディレクターらしく大変口上が面白く、ただかっこいいものを作るという次元を打ち破り面白いもの、人をあっと言わせるものを作る気概というものが肌で感じられるセミナーとなりました。
副田さんのたくさんの作品の中でも興味を惹かれたタカキベーカリーのパッケージデザイン。
※タカキベーカリーより。
前回に引き続きとても楽しく、ためになるセミナーでした。第4回も楽しみです!
SOEDA DESIGN FACTORY THEREAFTER 副田デザイン制作所仕事
集

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