畑を耕すようにデザインの事を考えるデザイナーのためのマガジンPeeji(ペエジ)。

2013.9.13

デザインの色使いと建築


itotoyoo

僕はデザインで色を使うのが苦手です、いやもしかしたら苦手というよりあまり好きじゃないのかもしれません。でもたくさんの色をうまく組み合わせたりする事が出来る人を見ると羨ましくなります。
瀧口範子さんが書かれた伊東豊雄さんの本「伊東豊雄の観察記」を読んだ時、フランスの病院の設計をした時のことが書かれていました。

その中で強く興味を惹かれたのがカーテンの色選びをする下りです。病院の院長から各病室のアイデンティティをどうするのかと聞かれた伊東さんは、ちょうど決めかねていたカーテンの配色を、それぞれの部屋の色を濃い色から薄い色へ緩やかなグラデーションを描くように配色する予定を、バラバラのモザイクのような配色にして、医師や看護士が病室に入った時すぐどの部屋にいるのかをカーテンの色で認識出来るようにし、外から見た時には鮮やかな配色になるようにしたということです。

建物の印象にかなり強い影響力を持たせる要素の決定が施工が或る程度進んだ段階で決まるというのも不思議な感じがしましたし、要求への回答が一つのビジュアル要素になって反映されるというところも面白いですし、実際に出来上がる配色パターンを想像するとなんだか楽しい気持ちになります。

デザインでも当然配色は重要な要素ですがこれまで一つ一つのエレメントの色やページのトーンをあわせるといったことは意識していましたが、ページ全体の印象を配色で強く印象づけるといったことにあまり注意を払っていなかったような気がします。

どうしてもデザインをやっていると情報を伝えたりわかり易く明快さを求められますし、明快であることを心がける癖のようなものがついてしまってますが、情報を伝えるだけでなく配色を駆使してデザインの印象派のようなものを作ったり、配色だけで全体の印象を左右するものを作ることも考えられるのかなとデザインの新たな可能性を感じました。

にほんの建築家 伊東豊雄・観察記 (ちくま文庫)


縞模様の歴史

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